A.まずは、できる先輩を『完コピ』しましょう。細かい部分は本などで勉強すれば大丈夫です。
この悩みは、僕が新人の頃にもありました。
研修で、先輩の後ろに付いたんですが、あまりの見事な『操作卓さばき』に、顔がずっとこうなってましたから→( ゚д゚)…
特に病院と違い、健診の場合は、短時間にそこそこの件数をこなさなければいけません(午前だけで50人以上はザラ)。
なので、最初は、先輩が神業使いに見えることでしょう(笑)
僕が新人の頃にやった方法は以下の3つです。
①先輩のセリフを完全にコピーする
②胃の写真を見て、標的部位を覚える
③装置に慣れる
順にみていきましょう!
①先輩のセリフを完全にコピーする
最初はマイクに向かって、何を話せばいいかも分からないと思います。
なので、先輩が検査中に話す言葉をメモして、原稿を作りました。
「息を吸って、止めて〜」
「右真横向いて、息吐いて〜」
など、一連の流れの中で、先輩がどのような言葉を使っているのかを覚えます。
②胃の写真を見て、標的部位を覚える
基準撮影法の『1』と『2』で撮影枚数が違いますが、とりあえず、1を覚えます。
先輩の撮った写真は、胃のどこの部位(穹窿部、胃体部、胃角部、前庭部の前壁、後壁、小弯、大弯)を狙っているのか一つずつ丁寧に覚えます。
この時、胃の模型があると覚えやすいのですが、無ければ紙粘土などで作っても良いでしょう。
あと、シェーマ(読影医に提出する、胃の写真を手描きしたもの)を各部位について描くのもいいですね。
何も用語を知らない人のために、参考書としてこちらを薦めておきます↓
③装置に慣れる
バリウム検査は、全モダリティーの中で、もっとも技師の腕が検査精度に影響する検査と言っても過言ではありません。
それは、受診者の状況、胃の形を見ながら、左右のローリング、起倒レバー、フットペダル、左右の絞りなどを同時に動かし、かつ声で受診者を誘導するという、離れ技をやっているからです。
『声』と『左右の手足』をバラバラに動かすその様は、まるでドラマー兼ボーカルのごとき芸当です。簡単に覚えられなくて当然です。
とにかく操作卓と友達になりましょう。
可能なら、同期や先輩に実験台になってもらうと良いですね。
まとめ
胃の形は、人の顔ぐらい個性的ですから、全員が同じやり方でというわけにはいきません。
受診者の年齢、体力、運動能力、検査当日の体調等を考慮して、最適な検査方法を、検査しながら考えることになります。
当然、バリウムや発泡剤の性質、胃の中でのこれらの動き、胃の解剖学的なこと、胃の病気のことなど学ぶべきことは多岐にわたります。
ある程度検査に慣れてきたら、次はこれを読むと良いでしょう↓
胃X線写真を『内視鏡像』や『病理像』と対比しながら学んでいけるので、
これを読めば、どんな時に追加撮影をするべきか、どんな追加撮影をするべきかがわかり、もっと質の高い検査が行えるはずです。
この記事が少しでもあなたの役に立てたら嬉しいです。